もりけん語録
テーマ:「ニューヨーク紀行」
書き込み期間:2005/12/30〜2006/01/08
要旨:
今年の年末年始は、家族とニューヨークで過ごしました。
2005年を振り返ってみると、盲師派推命占術テキストの完成や面相師との契約など、大きな出来事のあった年でした。そして2006にも、新たな情報が開花しそうです。
ニューヨークのテレビでは、盛大なカウントダウンの模様が放映されています。ですが私は、ここニューヨークでも中国紀行でも、ビッグイベントに参加することがありません。トラさんやダンさんもそうです。
自由の女神を見に、地下鉄に乗っていたときのことです。電車は終点手前でUターンを始め、目的地に辿り着くことが出来ませんでした。そのとき私は「やはり自由には辿り着けない」と思ったのでした。
普通は、旅行先で開催されているビッグイベントや観光名所と呼ばれる所を逃したらもったいないと言われますが、私にとっては何でもありません。日本にいるのと変わらない過ごし方をしていても、構わないのです。

ニューヨーク旅行中、『ユングの心理学』という本を読んでいました。
ユングは子供時代の自身の体験から無意識の存在を発見した人ですが、それまでは意識しか存在しないとされていました。
その後、精神分析家の間で催眠療法が盛んに行われるようになっていきますが、ユングはこの手法に疑問を持っていました。無意識を意識的に扱うと、意識の「創り出す世界」しか見えてこないことに、早くから気付いていたのです。
このことは、モンロー研究所での体験報告と生まれ変わりの村の情報が違っていることにも、通じる話だと思います。
その後ユングはコイン占いを始め、それが無意識にアクセスできるものだと知ることになります。
ユングは、内面に潜む女性性と男性性を発見した人でもありました。ユングはアニマ(男性の中に潜む女性性)を介して自分の無意識と交流していたといいます。内面の中の女性性と向き合って対話していたところは、女装をして自分の中の女性性を認めるようになっていった私と、とても共通性を感じました。

ところで私も家族も、「やること」というのを持っていません。娘は将来の夢も「やりたいこと」もないのが悩みで、よく私に相談をします。
家族全員が共通して目標を持っていないことが、「どこへ行ったっていい」家族旅行に繋がっている気がします。だから行けなかった所があったとしても、何の不満もありません。
ここで私は、「やることが無い」ことこそ幸せになる秘訣ではないかと気付きました。
人はよく「夢を持て」「目標を持て」と言います。でも、無くてもいいのではないでしょうか・・。
目次
○ 2005年から2006年へ
○ 魂と肉体の関係
○ アメリカ人のバカ騒ぎ(笑)
○ やはり、「自由」には辿り着けない
○ 『ユングの心理学(秋山さと子著)講談社新書』・・・無意識の発見
○ 『ユングの心理学』・・・催眠療法を否定するユング
○ 私の初夢・・出産
○ 『ユングの心理学』・・・内面に潜む女性性と男性性
○ 『ユングの心理学』・・・内面に潜む女性性と男性性(続)
○ やることの無い私
2005年から2006年へ

 2005年は大変に面白い年でした。中国紀行を二度もやりました。2006年からは、また年1回のペースに戻ります。
 今回の二回の訪中では、二つの成果がありました。
 一つは、盲師派推命占術のテキストの第一巻を完成できたことです。盲師の師匠の写真も見ることが出来て、その後お墓にも行けました。
 私たちは六爻占術という武器を持っています。なので人生への変更が可能です。でも正確な人生を知らなければ、比較することが出来ません。
「変更することさえ決まっていた」などと言う人もいますが、盲師派推命占術はそれに対してキッチリとした比較論を提示できます。私の親戚で生まれる予定の無い子供が誕生した例などがそれです。
 一生運を判断するとき、盲師派推命占術の横に出るものはいないでしょう。それほど正確に人生を記述しています。このテキストが完成した2005年は大変な年でした(2006年の3月に発売です)。
 もう一つは面相師と契約まで出来たことです。これは夏・冬紀行が接近していたからこその成果でした。
 盲師派推命占術は時間系のみです。面相は空間系のみです。両方が手に入った2005年は、やはり大変な年でした(笑)。

 ゴシップ編として一番大きい事は、誰かさんの件でしょう(笑)。
 あれから数ヶ月経ちましたが、私には何の影響もありません。それはそうです。その人は私に情報を与える人ではなかったからです。
 私が大事にするのは「情報源」です。情報源を大事にしない人は、時代から取り残されるのではないかと思います。
 実は私は、中国冬紀行で新しい情報に出会っています。それは生まれたばかりの情報なので、HPでも何の報告もしていません。情報源を守るためです。
 しかしそれは2006年に開花を始めることは分かっています。トラさんも絶賛している情報です。運命の研究に、また新たな視点を持った情報です。
 自分で言うのも何ですが、こういう情報が使えなくなる人は致命的だと思います。
 2006年は私の大運が切り替わりの年です。そのために、時空がわざわざ私に対して情報を整えてくれているような気もします(笑)。
 2005年までの10年は、ギャンブル運が強い運勢でした。2005年の大納会の今日、前場寄りつきで、私は持ち株の多くを売りました。すごい利益でした(以前得たニッセンの利益よりも多いです)。
 しかし、これほどまでに株をやることは、一生のうちで、もう無いでしょう・・。
 これからは本当に時空と対面します。
魂と肉体の関係

 ニューヨークに来る機内で、映画を観ました(題名は忘れました(笑))。それは魔術が出てくる映画です。
 主人公は看護婦です。彼女は古い館に住んでいるお爺さんの介護に行きました。住み込みでの介護です。おじいさんには妻(おばあさん)がいました。
 その家には、過去に事件がありました。魔術師の夫婦が無実の罪で、白人達に処刑されたのです。
 看護婦はまあまあ美人です(笑)。おじいさんの家に着くと、若いイケメンの弁護士がいました。おじいさんとおばあさんは、まるで他人のようです。
 私は途中までサッパリ意味が分かりませんでした(でしょう?ここまでで分かりますか?(笑))。
 ところが最後は凄い展開が待っていました(この映画は途中までとても暗くて、それが原因で日本ではヒットしないと思うので、最後まで書きます)。
 おじいさんは上手く言葉が喋れません。でも時々シーツに「助けて」と書きます。

 そしてラスト・・
 魔術から身を守る術を教えてもらった看護婦は、結界を張り、迫り来る魔術と戦います。そこにおばあさんが入ってきます。
「その術は逆なんだよ、自分を守れなくする術なんだよ。」
 おばあさんが次第に看護婦に近づきます。鏡を持って・・。
 おばあさんが最後に鏡を持って看護婦に迫ります。
 おばあさんは言います。「この魔術から逃れるには、信じないことだよ。信じなければ事は起こらないよ。」
 看護婦は呪文のように繰り返します。「信じない・・信じない・・信じない・・」
 おばあさんは言います。「ほら、信じ始めた・・」(笑)

 場面は変わりました。弁護士と看護婦が抱き合っています。
 看護婦は呟きます。「今度は黒人がいいわ・・。」
 弁護士は言います。「いや、これでも充分そそるよ・・。」
 おじいさんとおばあさんは救急車に乗せられています。おばあさんさは上手く喋ることが出来ません。二人はそのとき理解しました。おじいさんの中身(魂)は若い弁護士で、おばあさんの中身(魂)は、若い看護婦だということを・・。
 若い看護婦は真相を知った時、館を抜け出して弁護士の家に駆け込みます。そこで弁護士に暴行され、猿ぐつわをされて館に戻されます。
 その時おばあさんは言いました。「それ以上その肉体を傷つけるんじゃないよ。」
(ここまで言われても、私には分かりませんでした(笑)。)

 処刑された魔術師は、この世にいながら他の肉体と交換する方法を知っていたのです。これって一種の輪廻転生だと思いました。
 確かに若い弁護士から、ヨレヨレのおじいさんになるのはショックです(笑)。若い看護婦からヨレヨレのおばあさんになるのもショックです(笑)。
 でも輪廻転生とはこんなものかも知れないと思いました。
 つまり今の私(もりけん)はこういう顔をしていますが、それは私の過去の行いが良かったか、悪かったかなどでは決まらず、理由などないシステムでこうなったのだ・・と。
 そして新しい肉体に入ってしまえば、魂と肉体の拒絶反応などはまったくなく、スムーズに事は運んでいくのだ・・と。
 魂と肉体の関係というのは、本当に不思議です。
アメリカ人のバカ騒ぎ(笑)

 今ニューヨークは31日の23時半です。
 私の泊まっているホテルからタイムズスクエアまで歩いて数分です。
 テレビでは、カウントダウンに向けてのタイムズスクエアのバカ騒ぎを伝えています。
 ここにもし、トラさん・ダンさん・盲師の師匠などがいたら、見に行くでしょうか?行かないと思います。
 中国紀行でも訪れる土地で、ビックイベントがある時がありました。しかしそれらに、一度も参加したことはありません。
 通常の旅行ならば、それらを逃すはずは無いのに・・です。内モンゴルでも大連でも、観光旅行はしたことがありません。
 例えば盲師の師匠がタイムズスクエアに行ったとします(笑)。一体何を祝うのでしょうか?祝うものなど、何一つ無いはずです。いったい何が「ハッピー」でしょうか?(笑)
 アメリカに来ると、こういう現象が目について仕方がありません(笑)。彼らは何故そんなに明るいのか・・(笑)。そのバカ騒ぎをなぜ放映し続けることが出来るのか・・・
「私は結果」だと知ったときも、これはそのまま続くのでしょうか・・。それとももっと派手になるのでしょうか(笑)。
やはり、「自由」には辿り着けない



 私達は地下鉄に乗って、自由の女神を見に行きました。私は車内では本を読んでいます。
 ガタゴト・・ガタゴト・・
 私達は終点に向かっていました。
 あと一つで終点だというとき、電車は急停車しました。
 シーン・・・
 乗客の様子がおかしいです。前の車両では全員が立ち上がって前を見ています。
 私の車両には、私達しか乗っていませんでした。
 後ろの両から3人の家族が私達の両に移動して来ました。そして訊いてきました。
「次は終点だよね・・。自由の女神だよね・・。」
「た・・たぶん・・。」
 前を見ても何も見えないのに、みんな立ち上がって前を見ています。
 ガタン・・電車が動き出しました。
 ホッとしました。そして駅に着きました・・。
 みんなそこで降りました。しかし私達は降りることが出来ません。なぜなら、そこは一つ前の駅だったのです。
 ああ、一つ間違えたんだ・・そう思って乗っていると、次はもう一つ前の駅に着きました。ゲッ・・
 電車はずっと同じ方向を走っています。なので、どこかでUターンしたのです。
 電車はずっと同じ方向を走っているので、とても不思議です。
 そのまま乗って、最初に乗ったタイムズスクエアに戻ったのでした・・。
 やはり、「自由」には辿り着けないのです。
 再び元の駅に戻った乗客は「オーマイゴッド」とか言いながら両手を広げ、歩き始めました。「タクシーで行こう」などと言う声も聞こえます。
 しかし私達は何も言わず、そのまま乗っていました。運命通りに・・(笑)。
『ユングの心理学(秋山さと子著)講談社新書』・・・無意識の発見

 ニューヨーク旅行中、暇があればこの本を読んでいます。まだ半分ですが、面白かった箇所を報告します。
 ユングは無意識を発見した人です。それ以前は、人間の世界には意識しか存在しなかったのだから驚きです。
 無意識をどうして発見するかというと、母親と自分自身の両方に、「もう一人の自分」を発見するからなのです。
 ユングが六歳の頃、隣の家にユングと同年配の子が住んでいて、とても上品に振る舞っていたらしいのです。それがユングをイライラさせ、ある日ユングは理由もなくそいつを殴ります(笑)。
 その子供の母親は怒ってユングの家に押しかけます。ユングの母はユングを叱ります。
ユングはこの子(ユングが殴った子)が「いい子ぶる不調和」(笑)を起こしていたので、それを直す意味で殴ったのであって別に悪いことをしたとは思っていなかったので、母が自分を叱ることに納得出来ませんでした。
 しかし相手の母親が帰ると、「あんな風に子供を育てちゃいけない」と言ったのです。ここにユングは母親の中に二重性を見出します。
 そして自分の中にもNo1の自分とNo2の自分が存在していることを知り、「無意識の存在」を発見していきます。
 今でこそ「無意識の存在」は当たり前だと思いますが、こうして「発見」されたのです。
『ユングの心理学』・・・催眠療法を否定するユング

 その後、精神分析の世界でも無意識を分析することが、はやり始めます。その手法として、催眠療法が盛んになります。
 しかしユングは、分析家が誘導する意識や被験者そのものの意識で彼らの無意識が操作されているこということを感じ、ユングは催眠療法を放棄していくという課程を辿ります。
 私もユングに関する本は沢山読んでいて、同様の箇所に遭遇してきたのですが、ピンと来ませんでした。
 でもモンロー研究所と生まれ変わりの村の情報がどうして違うかを考えると、ユングの採った仮説は正しいと思います。
 ユングは早いうちから、無意識を意識的に扱うことに疑問を持っていたのです。それは意識が「創り出す世界」になってしまうのです。
 臨死体験も同様かも知れません。意識が健在のうちは、意識の世界が展開されているのだと思います。
 前世療法を始めとする前世探求モノは、その大半が催眠術を使っています。ワイス博士などはそれで有名です。
 ユングがなぜ催眠療法を放棄したか、彼らはもっと探求する必要があると思います。
 その後ユングは、コイン占いを始めます。それが意識からの「拡散」を起こさないで無意識にアクセスできるものだと知ります。
 やはりユングは凄いですし、六爻占術もまた凄いです。
私の初夢・・出産

 時差ボケが原因だと思いますが、寝ては起き、寝ては起きの状態が続くので、夢を覚えていやすい状態です。なので、とても鮮明でした。
 私がりんごさんになり、まさに子供を出産するところから始まりました(笑)。
 でもそれは水中出産です。看護婦さんがストップウォッチのようなものを持ち、タイムキーパーの役をしています。
「あと5分よ、あと5分で××の刻よ」なんて言っています(笑)。
 私は「でも水中出産だから、時刻の微調整は子供を水から出す時にすればいいじゃない」などと反論しています(笑)。
 すると看護婦さんは「りんごさんは産むことだけに集中しなさい」と叱ります。
「はい」と私・・。
 そしていよいよその時刻がやってきました。
 看護婦さんが「さあ、いきむのよ!」
「うーーーーー!!!」
 オギャア、オギャア、オギャア・・・
 な、なんと、りんごさんに子供が生まれたのです。その子は、ニコニコと笑っていました。笑いながら泣いています(笑)。
 私自身、目覚めた時、とても不思議な感じでした。そしてとてもいい感じでした。

 でも一体この夢は、何を意味しているのでしょうか・・
 ちょうどユングの本を読んでいたときで、夢の解釈が随所に出てくる本でした。
 私が女性にコンプレックスを持っていたから、こういう夢を見たのでしょうか・・。
 いえ、私がコンプレックスを持っていたのは、むしろ男性性でした。
 それにしても自分が子供を産む夢は、初めて見ました。
 それも時刻を操作しています。まさに運命への挑戦でした(笑)。 
 解釈をすればいくらでも出来そうな夢ですが、この辺に留めておきます。
 これからの大運(10年)に関係しているような夢かも知れません。
『ユングの心理学』・・・内面に潜む女性性と男性性

 まずは本の抜粋です。
「しだいにユングは、自分の考えの中に、彼自身のものと、内なる声である女性のものとを区別できるようになった。大切なことは、これらの無意識の内容を人格化することで、意識的な自分自身との間を分けることであり、さらに、その内なる声を意識と関係づけて、無意識的で圧倒的な強さを持つ力を除くことであるとユングは述べている」
―中略―
「このような女性のイメージが男性の無意識の中で、肯定的にも否定的にも、決定的な役割を演じるのに気がつき、これを魂の原型としてのアニマと呼ぶようになったのである。そして、女性の無意識の中にも同様に異性のイメージが潜んでいることに気づき、それをラテン語のアニマの男性形であるアニムスという名称を与えた」
―中略―
「アニマが無意識のままである時は、まったく気まぐれで、移り気で、男性の理性を乱そうとする。こういうイメージが現実の女性に投げかけられ、その女性の魅力に男性が振り回されるという事実は、よく見られることである。しかしユングにとって、無意識そのものとの媒介をしたのは、まさに、このアニマであった」
 抜粋は以上です。

   ユングが自分の無意識との交流をするのに、アニマと呼ばれる女性性を媒介としたというのは、とても面白いと思いました。他の心理学者が催眠療法で無意識を知ろうとするのに対して、彼は自分自身の女性性と会話していたのです。
 そしてもっと面白いのは、無意識はそのままだと圧倒的に強いのだけれど、意識してしまえば強さを制限できるという点です。人格化してしまえば、もっと制限できると書いています。 
 人間というのは「生き方」がとても大事です(笑)。だから自分の異性性などと会話するのは、かっこ悪くて出来ないものです。ましてや女装など、もっての他です(笑)。
 ユングは女装こそしませんでしたが、自分の内側に住む異性性と真っ向から向き合ったのです。
 この内なる異性性は自分の理想の異性とは別物だと、ユングは述べています。
『ユングの心理学』・・・内面に潜む女性性と男性性(続)

 まずは本の抜粋です。
「ユングはアニマのイメージに関して、官能的で華美なサロメと、それに続く病的だが才能のある、どちらかといえば知的で理屈っぽい女性の出現をあげているが、そのどちらも、あまり肯定的な女性像ではない。彼はたまたまこの夢を描いたマンダラ図を「永遠の窓」とよんでいる。ユングはここで、彼自身の魂であるアニマと、心の全体像を統合させ、充足感を持ったのだろう」
―中略―
「数ヶ月後、ユングは20年ぶりに故郷に帰ったという中国での布教師のリヒャルト・ウイルヘルムに会った。ウイルヘルムは山東省でキリスト教の布教に従事していたが、実際には布教よりも東洋思想に魅了されて、ただひとりの中国人も洗礼しなかったことに大いに満足していると語っていたと言われる。ユングもこのあたりから急速に東洋への興味を発展させる」
 抜粋は以上です。

   この部分に関するユングと私は、とても似ていると思いました。まず内面の女性のイメージですが、官能的+知的ということなら、りんごさんそっくりです(笑)。
 ユングはマンダラにそれを描いて満足しましたが、私はそれになり切って、もっと満足しました(笑)。
 さらにその数ヶ月後にヴィルヘルムと出会いを通じて、易の世界に入っていくという経過も、そっくりです。
 男性の私は、突っ張っているところがあります(精神的な意味です(笑))。だから科学の世界で時空を解明しようと思っていました。占いなど女のやること(失礼)であり、男の科学者はもっと別にやることがあると思っていました。
 私は女装するなどということは、最低のところに「落ちる」ことを意味していました。心のどこかで「もう、どうにでもなれ」と思っていました。自分にとって築きあげた「自分」など、維持する必要はないという境地にまで達していました。
 しかし世の中には、女装する人は沢山います(笑)。新宿二丁目に行けば、ゴロゴロしています。しかし彼ら(彼女ら)は女性になりたいのです。私は女性にはなりたいわけではありません。
 この点が「内面の女性性を認める」という大事なポイントです。
 もう一つ・・モンロー研究所の関係も、注意が必要です。なぜなら一歩間違えば、ユングもそうなっていたからです。アニマをガイドだと勘違いすることです。
 ガイドと出会った人は、その後生きるのが大変だろうと思います。なぜなら、本来は私以外全てが「ガイド」であるはずなのに(私は結果だから)、ガイドも「個」として分離し、特定化したからです。「原因の世界」の一つが「ガイド」だからです。
 ユングは霊的な世界にもかなり通じていたようですが、やはりさすがです。それらを全て、対等に見ていたからです。霊的なことを感じられる人の多くが、上からものを言うからです。
やることの無い私

 私を含め家族全員に言えることですが、やることが無いのです(笑)。
 商売をやっていれば、日常から抜け出して、気晴らしのために旅行したりもします。
 会社の経営に忙しい人もいるでしょう。そういう人は何がしかのヒントを旅行に求めたりもするかも知れません。
 ところが私には官職運がありません。これは全ての占いで一致する見解です。私は三次元の社会の中で、地位を得ることはないのです。
 言い方を変えれば、やることが無いのです。
 やることが無いのは、仕事だけではありません。世間のお父さん達はゴルフをしたり、釣りが好きだったり、三次元の世界において、何がしかの個性を持っているものです。
 しかし私にはそれがありません。
 やることが決まらないというのは、娘も同様です。それは娘の悩みでもあります。他の学友達が将来の夢に向かって邁進しているのに、娘にはそれが無いのです。
 これは家族の旅行にも大きく関係します。我が家は10年にも渡って、ずっとハワイの同じ所に行き続けました(笑)。つまり、どこだっていいのです。
 今回のニューヨークだって、別にニューヨークである必要はありません。だから自由の女神に行き着けなくて電車がそのままUターンしてしまっても、何の不満もないのです(笑)。

   ここで一つの気付きに出会いました。幸せになる秘訣は、「やることが無いこと」なのです(笑)。だって元もと目標が無いのだから、どこ行ったっていいんです。
 ニューヨークに行って自由の女神の直前でUターンしたら、「そりゃ、もったいないね」と言う人がいそうです。
 到着した日はミュージカルを一つ予約してありました。街ではカウントダウンまでありました。
 でもわざわざニューヨークに来たのに、部屋でずっとテレビを見ていました(笑)。そんなの日本と同じです(笑)。
 目標を持てとか、夢に向かっていけとか言う人が多いです。しかし私の家族には一貫してそれが無いのです(笑)。
 でも、無くてもいいんじゃないか・・・
 これでニューヨーク紀行を終わります。
書き込み期間:2005/12/30〜2006/01/08